用語解説集

海運同盟と独占禁止法の関係

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海運同盟の概要

19世紀後半以降、世界の主要定期航路において、船会社間の競争を調節・制限することにより海上運賃を一定の水準に維持することを目的とした海運同盟(運賃同盟とも呼ぶ)が次々に結成されました。

海運同盟の種類

クローズド・コンファレンス(Closed Conference)

欧州航路などで結成され、新規メンバーの加入を強く制限し、加入後のシェアの配分についても厳格に規制します。

 

オープン・コンファレンス(Open Conference)

米国を中心とする航路で結成され、協定を順守する能力と意思があれば加入でき、脱退することも自由です。

海運同盟の機能

海運同盟の機能は以下の3つがあります。

 

①メンバー間の協定

・統一運賃の設定及び厳守
・投入船腹・配船数・寄港地などの調整
・運賃プールの実施
運賃の全部または一部をプールし、あらかじめ設定したシェアに応じて配分するので、結果的にメンバー間の競争は抑えられます。

 

②契約荷主の拘束

・契約運賃の適用
二重運賃制を採用して、同盟船積みを約束した契約荷主にはインセンティブとして安い方の運賃を適用する。

 

③盟外船対策

・Fighting Boatの投入
盟外船より安い運賃の船を対抗船として投入し、参入を困難にする。

海運同盟の解散

コンテナ輸送が普及すると、海運同盟は徐々に弱体化していきました。最大の理由は、コンテナ化によって同盟船と盟外船のサービスに差異がなくなったことにあります。
さらに、1984年に米国海事法が改正され、同盟船社に対し独自運賃の設定を認めると、海運同盟は運賃水準を維持し航路の安定を計るという本来の機能を失いました。その後の世界的な規制緩和の流れのなかで、海運同盟は2008年の欧州同盟解散を最後に主要航路から消滅しました。

独占禁止法適用除外の見直し

海運先進国は国内では各産業に独占禁止政策を推し進める一方で、外航海運会社が構成する海運同盟については、外航海運業の安定が確実な外貨獲得の手段であり、自国の貿易の発展に資するとの考えに立ち、例外的に独占禁止法の適用から除外してきました。一方、コンテナ化の伸展で参入障壁が低下し、競争によるサービスの向上と運賃の逓減を図るべきとする声が高まってきました。このように20世紀末になって、米国や欧州の主要先進国は、独占禁止法の適用除外の停止を進めたので、海運同盟は急速に力を失い解散して行きました。

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