用語解説集

危険物に関する規制

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危険物輸送を規制する法令

危険物の海上輸送については、国連の専門機関であるIMO(国際海事機関)が定めたIMDG Code(International Maritime Dangerous Goods)が適用されます。一方、一貫輸送においては、貨物が荷送人の戸口から荷受人の戸口へ輸送されるまでに、トラック、鉄道などの陸上輸送を使い、またその途中でCFSなどの施設を利用するので、危険物の国際輸送はIMDG Codeの他に、積み地・揚げ地・寄港地など関係国の消防法や危険物取り扱い規則などの法規に従わなければなりません。

 

代表的な法規を以下に示します。

 

①国内法

・船舶安全法「危険物船舶運送及び貯蔵規則」(IMDG Codeの国内法)
・海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(後述のマルポール条約の国内法)
・特定有害廃棄物等の輸出入の規制に関する法律(後述のバーゼル条約の国内法)
・労働安全衛生法
・火薬類取締法
・毒物及び劇物取締法
・港則法
・道路法
・消防法
・毒物及び劇物取締法(毒劇法)
・化学物質排出把握管理促進法(化管法またはPRTR法)

 

②諸外国の規則(例として)

米国:49CFR(Code of Federal Regulations, Title49)
EU:欧州危険物国際道路輸送協定(略称ADR)欧州危険物国際鉄道輸送規則(略称RID)

国際条約

マルポール条約(MARPOL73/78)

正式名:1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書

船舶の航行や事故による海洋汚染の防止を目的として、規制物質の投棄・排出の禁止、通報の義務などについて定めています。

 

バーゼル条約(Basel Convention)

正式名:有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約

有害廃棄物の輸出には輸入国の書面による同意を要し、非締約国との廃棄物の輸出入を原則禁止する、などが定められています。

MSDS

MSDSとは、Material Safety Data Sheetの略で、「化学物質安全性データシート」または「製品安全データシート」と呼ばれます。MSDSには、化学物質や化学物質が含まれる原材料などを安全に取り扱うための必要情報が記載されており、わが国では通称MSDS3法が指定する化学物質を一定の割合以上含有する製品を事業者間で譲渡・提供する場合に、提示が義務付けられています。

 

船会社は、化学品の海上輸送を引き受ける際、その化学品がIMDG Codeに該当する危険物か、または非該当の一般化学品かを判断するために、荷主(荷送人)にMSDSの提出を求めています。

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